暗号資産 vs 中央銀行 (Financial Timesなど)

2021年5月27日木曜日

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暗号資産信奉者たち

暗号資産を信奉する人達がいる。

彼らはビットコインを始めとするデジタルトークンを深く愛している。

大きな政府を嫌い、銀行、金融政策から独立しようとし無政府主義的性質も持つ。

実生活では隣に歩いているかもしれないが分からない。

しかし、SNSやツイッターを見ればそれを感知できる。

テスラ社のイーロン・マスクももちろん、こうした「コイン派」だ。

彼らは2008年の金融危機時に、既存のシステムが彼らのために機能していないと感じた。

暗号資産をマネーと決済を変える可能性がある手法だと気づいた。

暗号資産信奉者は、中央銀行を信用できない。

印刷することで、ドルの価値を低下させていると思っている。


中央銀行・規制当局の反撃

一方で、規制当局は一般の人々を既存の金融ヒエラルキーに閉じ込めておきたいと考えている。規制当局は、管理できない代替金融システムを破壊しようとする。

5月17日、中国人民銀行が金融機関に暗号資産による決済受入に対して警告。

ECBは、「ビットコインはリスクが高く投機的。炭素排出量は途方もなく、違法な活動に関連している可能性もある」、「欧州において、暗号資産による金融安定性のリスクは限定的に思える」と述べた。

これはつまり、暗号資産が下落しても、それを支える理由はない、というメッセージだ。

FRBは、「暗号資産の下落が広範な金融システムを動揺させる理由はない」と述べた。

ベイリー英中銀総裁は、「全資産を失う覚悟があれば買えばいい」と言った。

FRBを含めて、多くの中央銀行が既存の法定通貨のデジタル版の開発に取り組んでいる。

暗号資産のメリットとされる取引のスピードといった価値がなくなる可能性がある。


戦いの行方

ECBのコメントは、炭素問題が遡上に登りつつあることを明確にしている。

ビットコインの採掘は、パキスタン一国全体より、電力を消費する。

市場の格言に、「中央銀行、とりわけFRBとは戦うな!」というものがある。

足下では、ビットコインに関する戦いでは、イーロン・マスクが勝利している。

彼は価格を支配している。

しかし、それは永遠ではないだろう。

中央銀行が管理するようになれば、暗号資産の価値が大きく損なわれ、相当な損失を被る者もいるだろう。

しかし、警告がなかったという不満はお門違いだ。





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